早いもので、少林寺拳法を始めて10ヶ月が経過しました。
今までの経緯はコチラ
→ 男45歳、格闘技(体術)を習いたい~習い事選び・少林寺拳法
→ 少林寺拳法の道衣(道着)と帯の購入~適正サイズは身長で?
→ 少林寺拳法の道衣が届いた~着用レビュー、裾直し、洗濯縮みを検証
少林寺拳法を始めた要因はいろいろありますが、一言で言えば強くなりたいから。
自分の意思で格闘技を習っている人の動機は誰でもそうなんじゃないでしょうか。
強さにもいろいろありますが、男なら普通にパッと思いつくのは格闘です。
いざという時にどんな相手でも臆することなく、素手でスマートに勝てる力
そう、
ここで大事なのは素手でスマートに勝つです。
僕はそれを理想として少林寺拳法を習っています。
ま、現実そんな甘く無いのは分かってますが、何もしなければ何も得られないのも現実。
新たな能力を身につけるための「自分改造計画」と言ったところです。
まだ10ヶ月しか経っていませんが、学んだ事や発見も多く、とても濃い時間を過ごした実感があります。
始めた頃は単純に楽しいと感じていた少林寺拳法でしたが、月日を経ていくうちに難しいと感じ、終いにはできないと思うことがしばしばです。(汗)
難しいと感じるのは習い事をする上では当然の事で、逆にそうでなければ困ります。
ただ、何度も練習を重ねた上、それでもできないというのはちょっと計算外。。。
いや、
難易度の高い技なら、いずれそういう事も起こりえるだろうとは思ったが、まだ基本技。(汗)
この時点でできないレベルまで躓(つまづ)くとは思いもしませんでした。
これはかなりヘコみます。。。
でも、諦めません。
そんな10ヶ月の経験談を語ります。
自分改造計画~10ヶ月経過
2018年8月1日スタート!(~1ヶ月目)
少林寺拳法による自分改造計画がこの日より開始しました。
初日から1ヶ月間は無料体験で通わせていただきました。
8月はお盆休みで修練日が無い日が続くため、それで1ヶ月の月謝(信徒香資)を払うのはちょっと勿体無い・・・と、ケチったからです。(汗)
もちろん、道院長のご厚意をいただいての事です。
・・・にしても、
のっけからいきなり財布をケチるとは、我ながら浅ましい。。。
少林寺拳法では月謝ではなく信徒香資といって、お布施という扱いです。
少林寺拳法は、正式には金剛禅総本山少林寺といって、宗教法人です。
そこに対してお布施を納めている、という形です。
んが、結果的には道院ごとに払う額が決められているので、お布施というよりは月謝みたいなもんです。
結果的に8月は6日分、タダで受講させてもらいました。
その間は僕だけトレパンTシャツ姿で修練していましたが、注文していた道衣(道着)が届いたので、9月から皆とおそろの姿で修練します。
この一ヶ月は、挨拶のし方などの礼儀、諸々の作法をはじめ、突き、蹴り、足運びなど、基本動作を習いました。
まだ入門前ということもあり、習うというよりも、場に慣れてもらうことに重点を置いているのか修練自体はゆるい感じだった。
何回か出席しているうちに少しずつ門下生の方たちと親交が深くなり、コミュニケーションも素でとれるようになった。
ただ、少年部の子供たちは時間帯が違うので、接点が薄い分、仲良くなるには時間がかかりそう。
とりあえず皆さん、とても気さくで良い人たちばかりだった。
武道を志す人は心も広い。
この道院の人の育て方も垣間見える。
道院を軽く紹介
余談ですが・・・
僕の通っている道院の信徒香資額は月4500円。
最大、週3日通えてこの金額はかなり安いほうです。(祝日は修練休み)
この費用面の良さも立地条件と同様、この道院を選んだ要素の一つです。
僕が修練する日は、月曜と水曜だけ。
土曜日はしばらく出る気はありません。
ボウズらが小さいうちは基本、土日は家族サービスに重点を置いているからです。
それもケースバイケースですがね。
修練時間は20:15~21:30。
修練を終えた後は道場の後片付けをして、着替えて・・・なんだかんだで、帰宅時間はだいたい22時ちょうどぐらい。
門下生は僕を含めて大人9人、高校生1人、中学生1人、小学生4人。
小学生以外は全員黒帯。
大人の年齢層は50~60代。そして僕とタメ年の40代が1人。
経験10年、20年以上のベテラン拳士ばかり。
皆さん、その日によって出たり出なかったりと様々。
僕と同じように会社勤めをしているので平日は人少なめ。
ちなみに僕は、夜ご飯は修練をする前にスーパーの弁当か松屋の牛丼などで済ませます。
帰宅時間が22時なので、その時間に夜ご飯を食べるのは健康上良くないし、空腹で修練するのも、まあ出来なくはないが・・・我慢する理由も無いし、小さなストレスに繋がるのは極力潰しておかないと、継続に影響が出ないとも限らない。
ネックなのは出費。
塵も積もればってやつです。(汗)
2018年9月1日~(2ヶ月目)
この月から正式に門下生となりました。
道衣も着用。気分も高揚します。
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入門後、見習い(白帯)から始まり、6級の合格を目指します。
大人(中学生以上)の部の帯の色は下記の分けになります。
- 見習い:白帯
- 6級~4級:緑帯
- 3級~1級:茶帯
- 初段~:黒帯
ちなみに少年部は
- 見習い:白帯
- 8級~7級:黄帯
6級以降は大人の部と同じ。
僕は20年前に3級(茶帯)を取得しました。
その時の少林寺拳法の制度は今と違って3級からでした。
どうやら、2011年に改定したそうです。
なので、
僕は本来、茶帯なんですが、今の僕に3級の実力はありません。
さすがに20年もブランクがあると、スキルと知識は皆無に等しい。(汗)
ほぼゼロの状態なので、白帯から再スタートです。
6級目指してがんばるぞー。
少林寺拳法の修練方法は科目表に沿って進められる。
科目表と読本は入門すると手に入るものだが、まだ僕の手元には届いていない。
(読本は、少林寺拳法の沿革や技法の解説など、後に進級審査の際に提出すべきレポートの教科書となる本です)
この2冊は少林寺拳法を学ぶ上で欠かす事ができないものです。
最初のうちは無くても問題ないが、そのうちこれらが無いと昇級は不可能な状態になります。
早く届かないかなー、とやきもきしていると、少林寺拳法の事務局から電話があった。
どうやら、20年前の僕の登録が残っていたようで、3級拳士として復帰処理をしたとの事。
・・・まさか、20年前の登録が未だに残っているとは予想外。(汗)
新規入門手続きではなく復帰手続きになるので、納めた費用を一部返金してくれるそうだ。
しかし、科目表と読本は是が非でも欲しいので、返金はそれらを差っ引いた金額とした。
そんなこんなでいろいろとモタついて、結局、科目表と読本が届いたのは翌月になった。
2018年10月(3ヶ月目)
この頃になると、修練内容もかなり本格的になった。
内容がとても濃い。
少林寺拳法は剛法と柔法に分けられる。
剛法・・・突き、蹴り、手刀打ちなどの打撃系
柔法・・・関節技、返し技、抜き技など
どちらも突き詰めれば奥が深く、難しいと感じるものばかり。
今までは、ただのマネゴトに近かったので「楽しい」という感覚で終わっていた。
今では細かい重心のかけ方、力の伝達方法など指摘される。
これがまた一筋縄ではいかないものばかり。
ちょっとした一連の動き・・・例えば、一歩前に出て「突き」を繰り出す。
この僅か数秒の単純な動きの中にも注意すべき多くの工程があり、その一瞬一瞬を常に意識して、各部を的確に動かさなければ最大の効果が得られないのだ。
なので、体を動かしていても、頭の中はもっと大忙しなのです。(汗)
柔法なんて特にハードルが高い。
剛法はヘタでもそれっぽい動きになるが、柔法は技が決まる、決まらないがハッキリしているので、ごまかしが利かない。
しかしながら、
継続していればいつかは出来るようになるだろう、という軽い気持ちで過ごした期間だった。
ところで、
道院長から、茶帯で来るように、と・・・お達しがあった。
登録上、僕は3級だから、という理由ですが、実力は白帯のままです。(汗)
非常に複雑な気分。。。
帯の色と実力が伴っていない。
これはちょっと僕の美学に反する。
あの時、事務局には3級の記録はリセットしてくれ、と希望は出したのだがスルーされた。
というわけで、茶帯をオザキから購入しました。
これには写ってませんが、今回、名前と文字は刺繍入りです。
白帯の時は無刺繍でマジックペンで名前を書いたが、刺繍のほうがカッコイイので今回はそうしました。(笑)
ただし、刺繍の色は白にした。(実力は白帯だから)
来月から、エセですが茶帯姿で修練に励みます。
2018年11月~2019年3月(4ヶ月目以降)
本来なら6級審査の試験を受けるはずだったが、一気に3級になってしまったので、次に受けるべき昇級審査は2級になってしまいました。
それまでの級の技を全部、体に叩き込まなければ、いつか受ける2級審査の時に落第してしまう。
うーむ、
6級から2級までの技をまとめて身につける・・・それまで試験は無しってのは、一見ラッキーのように見えるが、実はそうではない。
ただいま、苦労中です。(汗)
手間でも、都度、試験という難所を経験するからこそ、記憶と体に染込む。
そういうのを抜きにしてまとめて全部習うと、以前に習った技を忘れている事がしばしばあります。
つまり、ところてん方式に、習っては忘れの繰り返し。
そして、また同じ事を教えてもらうハメに。。。
これはバツが悪い。(汗)
同じ事を聞いても別に嫌な顔はされないが、1度限りにしておかないとバカだと思われてしまいそうだ。
さらに、追い討ちが膝の故障。
ランニングによって膝を痛めてしまって、思うように体を動かせない時期でもあった。
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→ 左膝の痛み戦記① 半月板損傷?ただの炎症?ランニングの危機!
少林寺拳法の修練においても、膝の故障はかなりキツイ。
膝に重心を置いた動作がほとんどなので、都度、痛くて踏ん張りがきかない。
膝を痛めたきっかけはランニングではあるが、根本的な理由はおそらく少林寺拳法だろうと予想します。
少林寺拳法は膝をよく使う。
蹴り一つとっても、膝を起点に蹴りを繰り出すことが多い。
特に、足運びを伴う突きや蹴りは、膝に重心がかかる。
そんな動作は少林寺拳法において日常茶飯事です。
これほど膝を酷使する日々を送っているのは人生初かもしれません。
20年前の時はまだ若かったし、ランニングなんかしたことない時代。
この歳でランニングを併用すると、膝への負荷が大きく、耐えられない事が分かりました。
もう治らないのでは?と、一時、引退すらよぎったが、サポーターをつけてなんとか継続。
3月の終わり頃には膝の痛みは完全に消えたが、二の轍を踏まないよう、ランニングは封印することにしました。
ただ、スピンバイクだけは続けます。
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ところで、
道院長からお達しがありました。
3級までの学科レポートを提出せよ、と。
少林寺拳法は昇級試験に実技だけでなく、学科もあります。
学科とは宿題みたいなもので、レポートを書くことです。
昇級試験の度に、都度、レポートを書いて提出せねばなりません。
入門すると貰える「読本」に、少林寺拳法の歴史や開祖のこと、理念や思想などが明記されています。
そういった内容に関する事のレポートです。
各級ごとに題目が定められており、「読本」を呼んで、自分の言葉でレポートにしなければなりません。
丸写しはダメです。
僕は3級なので、3級までの学科レポートを納める義務があります。
20年前はそんなの無かったので、ちょっと驚きでした。
大変でしたが、何とか全部書き上げて提出しました。
おかげ様で、少林寺拳法とは何ぞやを、よく知る事ができました。
2019年4月~現在 「本気とは何かを考え出した」
未だに技が上手く繰り出せない
たくさんの技を習ってきました。
たくさんの時間をかけてきました。
それなのにできない!
剛法も柔法も上手くいかないものが多々あります。
いや、厳密に言えば完璧に出来る技など一つもありません。
何度、同じ事を注意されてきただろうか。。。(汗)
ある動作に気をつけると、ある動作がおろそかになる。
ワシ、こんなに鈍臭い奴だったのか、と失望すら感じます。
後述しますが、修練の無い日は、自主練の時間をなるべく取るようにしました。
ちゃんと理屈やポイントも分かっている。
んが、それでも実際にやると上手くできない。。。
できているように見えても、欠点だらけ。
ウチの道院にできないを咎める人は居ません。
むしろ、何度でも丁寧に教えてくれます。
それだけが救いです。
道院で一番熟達しているのはもちろん道院長ですが、そのレベルまで昇華するには、天性のものもあるかもしれないが、子供の頃から何十年と培ってないと到達できないであろう。
凄く羨ましいと思った。
できないのは、まだまだ練習量が足りてないからだ、と思うことにしました。
修練の無い日は自主練が肝心
4月から自分の練習方法を変えました。
今までは基本、道院でしか少林寺拳法をしていませんでした。
自主練はしていたが、気が向いた時だけだった。
これからはなるべく毎日、例え5分でもいいから取り込むようにしました。
それだけではなく、修練の日は寝る前に今日習ったことをノートにするようにした。
修練の日の夜はヘトヘトになっているのでモーレツに睡魔が襲う、が、何とか書き上げます。
そして、今まで習った技を一覧表にまとめたりもした。
なぜそうするようにしたのか?
理由はお察しの通り、物覚えが悪いからです。(汗)
どのぐらいの上達スピードが妥当かなんて分かりませんが、僕の進捗スピードはクソが付くほ遅いのは分かる。
習い始めてもう8ヶ月も経つのに、できない、覚えていない技が多すぎる。
さすがにこれはイカン!と、危機感をおぼえた。
この道院は、道院長はじめ、先輩方の教え方はとても丁寧で分かりやすく、論理的です。
ここは基本をとても重視しているので、すごく細かいところまで指摘してくれます。
この道院を知ると、20年前の道院はけっこう大雑把だったんだなと思う。
なので、この道院の教育方法に一点の曇りはありません。
では、なぜ僕は上達しないのか?
一言で言えば、本気ではなかった、という結論に至った。
別に適当にやってきたと言うわけではありません。
自分なりに真剣に真面目に取り組んできました。
ただ、本気だったか?と改めて問われると違う気がする。
「本気」へのきっかけ
そう気付かせてくれたのは、僕とタメ年の先輩の言葉。
「基本練習の際、道院長から指摘されればされるほど、新しい技へ取り組む時間が無くなります。なので、それを減らすため、普段からの工夫が必要不可欠です。」
道院の修練の流れは
前半は全員で突き、蹴り、形など、剛法の基本練習をして、後半は個々の時間帯。
それぞれスキルアップに励みます。
この後半こそ組手の時間帯であり、新しい技を習えるチャンス。
分からないところを質問したり、考えあったりと、2人一組で練習できる時間です。
なので、
前半で指摘されることが多いと、後半の時間が圧迫されてしまいます。
それが積み重なると進級への道のりが遠くなる、という意味。
先輩自身は既に4段の腕前なので、自分の進捗にはさほど影響は無い。
言葉の真意は、僕になるべく早く進級をしてほしい、である。
進級こそ最大のモチベーションUPであり、継続する喜びである、というのは進級していない僕でも容易に想像がつきます。
それは語らずとも伝わった。
「本気」とは?
僕は、道院に通う習慣付け、要するに「継続」する事を重視していました。
例え、どんなに物覚えが良くても、センスがあっても「継続」できなければ意味がない。
そう考えていた僕はどんなに疲れてても、少しぐらい体調が悪くても、テンションが低くても道院へ足を運ぶことに全力投球してきた。
それが僕の「本気」でした。
ここらでもう一段階、ギヤを上げる必要が出てきたようです。
技の習得も並行して「本気」で覚えようとする意識改革です。
反復練習も然りだが、姿勢を正す、というのが最大にして最強の壁です。
僕は子供のころから猫背のクセがある。
姿勢が悪いのは折り紙付きで、これは格闘技を習う上で、どうしても超えなければならない壁です。
なぜなら、姿勢が悪いとどんな技も決まらないからです。
これは僕にとって高すぎる壁。
こんなおっさんになってからでも可能かどうか分からないが、普段から意識し続けなければならない課題です。
自主練も含めて、いろいろとやらねばならないことが山積みですが、全ては「本気」次第ということでしょう。
しかしながら、「本気」の定義が難しい。
おそらく行動ではなく、結果が伴ってこそ「本気」だったと言える気がします。
しばらく行動でしか示せませんが、思いつく限りのことをやるしかなさそうです。
まとめ
始めた頃の軽い気持ち、楽しい、という単純な気持ちは変化しました。
楽しいは楽しいですが、難しいという気持ちの方が大きい。
それが「やり甲斐」というものかもしれません。
痛感したのは、少林寺拳法は片手間で習得できるシロモノではない、ということです。
空いた時間は全てその事につぎ込むぐらい、全身全霊をかけて取り組まなければ全然追いつけません。
思ったよりもヘビーな習い事だが、辞めたいとは微塵も思いません。
僕に少林寺拳法のセンスは無いことはよーく分かりました。(汗)
こうなったら自主練と継続あるのみです。
もうそれしか武器がないっす。
つづき
→ 茂木和哉の洗剤で道衣の赤カビが本当に落ちるのか試してみた
前回
→ 男45歳、格闘技(体術)を習いたい~習い事選び・少林寺拳法
はじめまして、こんにちは。Masakiといいます。自分も45歳から再開しました。30年前、麻薬みたいな名前の学校でやってました。
ジャッキーチェン、リーリンチェイ(ジェットリー)のくだり、3級再開、猫背まで、あっ自分がいる~と思いました。(笑) 楽しくブログ拝見しました。
お互い楽しく頑張りましょう。
合掌
当サイトに目を通していただき誠にありがとうございます。
僕と似たような経緯をお持ちのようでとても親近感が湧きます。(笑)
嬉しく思います。
不定期ですがこのシリーズの記事、随時アップしていきますので
また目を通していただけると更にモチベーションアップになります!
黒帯目指して頑張りましょう!
合掌