PCのSSD化に取り組みます。
HDDからSSDへの換装はずいぶんメジャーになっているようです。
それだけ費用対効果が高く、しかも手軽でできる現れですね。
僕もずっと前から興味はありましたが、SSDは寿命が短いという噂もあり、なかなか踏み切れなかったです。
しかし近年、SSDは耐久性も良くなったということも聞くようになりました。
最近、会社で使っているPCがSSD搭載のものに入れ替えられ、その性能を実感した時、家のPCもSSDにしたい!と本気で思いました。
やり方は動画やブログでそこかしこに丁寧に紹介されているので、あまりパソコン通じゃなくても大抵の人は出来る、というか、出来そうな気になってしまいます。
便利な世の中です。
僕はパソコンに関してはシロウトに毛が生えた程度ですが、もともとDIYは好きなタチなのでトライしたくなりました。
ようやく時はきた。
そんな奮闘記のご紹介です。
パソコン起動高速化!SSD換装後クリーンインストール!速さ20倍!
僕はノートPCとデスクトップPCを1台ずつ持っています。
どちらも2012年製です。
ノートPCは当時フンパツして新品で購入。
デスクトップPCは3年前に中古で手に入れたものです。
ノートPC | デスクトップPC | |
機種 | 富士通 FMV LIFEBOOK AH77/H | HP Z220 SFF WORKSTATION |
OS | Win7 64bit Home | Win7 64bit Pro |
CPU | Core i7-3610QM (2.3GHz) | Zeon E3-1245v2 (3.4GHz) |
ストレージ | 1TB HDD | 500GB HDD |
メモリ | 8GB | 8GB |
グラボ | オンボード | Quadro K600 (1GB) |
どちらも古いPCですが、スペックは悪くありません。
どちらかと言えば良いほうだと思っています。
特にデスクトップPCは業務用なので耐久性も備わっています。
しかし、どちらもストレージはHDDなので致命的な欠点を抱えています。
そう、起動が遅いのだ。
パソコン自体の起動も遅いし、ソフトの起動も遅い。
何をするにしても遅い。
特に経年劣化した今となっては鈍行の極みです。
起動ボタンを押してからOS画面になるまで2分近くかかり、さらにブラウザやソフトがまともに使えるようになるまで4分ほど時間を要する。
最低でも計6分は待たねばならない。(汗)
この6分という尺度。
電車待ちや何かの入場待ちなら全然大したことはありません。
むしろ楽勝でしょう。
しかし、パソコンの起動待ちの6分というのは、もはや苦痛を通り越して怒りでしかありません。
HDDをSSDに換装すると劇的に早くなる、という噂を信じてトライ開始です。
SSDの種類
SSDと言っても、いろいろ種類があることを知りました。
- SATA接続の2.5インチSSD(低価格・低速処理)
- mSATA接続のSSD(ノートPC用に特化・あまり普及してない?)
- NVMe接続のM.2 SSD(高価格・高速処理)
- SATA接続のM.2 SSD(中価格・中低速処理)
超ざっくばらんで申し訳ない。(汗)
掘り下げるとキリがないので。。。
結論から申せば、SATA接続の2.5インチSSDが最もコスパが高いという事です。
低速処理と謳ってますが、まったくもって高速の域です。
NVMe接続のM.2 SSDと比べたらスペック的に劣るというだけで、体感的にはあまり分からないみたい。
まあその辺も、コテッコテの業務使用だとどうだか分かりませんが、僕みたいなホビーユーザーにはSATA接続の2.5インチSSDで十分です。
換装方法はクリーンインストールでいく
HDDやSSDを換装する際、2通りの方法があることを知りました。
- クローニング:換装前に現HDDに入っているOS、ソフト、その他データを新SSDへまとめてコピーしておくことで、換装後も以前と変わらない状態でパソコンが使える
- クリーンインストール:換装後、OSやソフトを一つ一つ自分でインストールしていく
大抵の人はクローニングをした上で換装作業を行うそうだ。
その方が手数を減らせる分、楽だからでしょうか。
しかし、このクローニング、僕は落とし穴と見ている。
クローニングは、EaseUS Todo Backup Homeなどのソフトを使って移行作業を行うそうだが、スムーズにいかない場合もあるとの事。
いろんな人が簡単にできる的なブログや動画で紹介しているが、自分のPCと個体差が少しでもあれば予定通りにいかない可能性もある。
ましてや、人がやることなので、迷った時の考え方も異なるしスキルも違う。
ブログや動画での紹介は「上手くいった」が前提となってるので、不測の事態やトラブルまで網羅していない、というか、できないと言うべきか。
つまづいた時に相応の知識と経験が無いと対処が難しく、そうなると一気にハードルが上がる。
BIOSにも強くないと到底乗り越えれそうにないし、時間もかなり食うことになる。
最悪、OSが起動しない、なんてこともありえる。
にわか仕込みのパソコン通はここでふるいに落とされるのだ。
僕はそれに該当するレベルです。(汗)
それを乗り越えた時は大きな達成感はあるだろうけど、滅多に行わない作業なのでスキルになりそうにない。
ということで、
ノートPC、デスクトップPC共に、ここは手間でも無難にクリーンインストールでいきます。
クローニングはしません。
不良セクターまで新しいSSDにクローニングされても困るし。
ちなみに、
僕の場合、作成ファイルなど重要なデータ類はPC内蔵のHDDに保存していません。
なので、データの移行は考える必要は無し。
重要なデータ類は全て、ネットワークHDDもしくは外付けHDDに保存してあります。
→ NAS接続!HDL2-AA2検証レビュー ~DTCP-IPでお部屋ジャンプリンクができた!
いきなり内蔵HDDが故障して動作しなくなっても、その中にはどうでも良いデータしか入っていないので、どうなろうが痛くも痒くもありません。(笑)
僕が考えねばならないのはOSとドライバ、ソフトウェア類です。
ソフトウェアのライセンス管理さえしっかりしてればどうとでもなります。
ノートPCをSSD化
今回、換装するSSDはコレ。
こんなに安く買えるのか。(驚)
これをこのノートPCに装着します。
このノートPCは昔はメインPCでしたが、今はサブ使用です。
どちらかといえば長男の練習用のパソコンです。
実はこのノートPC、買った時から起動が遅かった。(汗)
デフォルトのソフトが盛り沢山入っているせいだ、と思って全部アンインストールしたが、それでも起動がクソ遅い。
その前に使っていたダイナブックのほうが圧倒的に快適だった。
起動速度以外に文句はなかったが、いまだにどこかハズレを引いた感が否めない。
さて、そんな鈍臭いやつの背中にメスを入れます。
裏側のカバーを外してドライバーでブラケットのネジを外す。
んで、その下のHDDを抜く。
そしてSSDを装着する。
SSDは薄いので、付属のスペーサーを貼り付けた上で装着したほうがちゃんと固定される。
接続する。
ブラケットを元通り取り付ける。
起動後、BIOS画面で「2.Drive0 HDD:SanDisk SSD・・・」が認識されていることを確認。
まずはOSをインストールするので、「3.CD/DVD Drive・・・」を一番上にする
あらかじめ作っておいたリカバリディスクを挿入して再起動。
起動後、OSのインストールが始まる。
無事に換装完了です。
OSをインストールしてもこれで終わりではありません。
この際、WIN10へアップグレードもします。
マイクロソフトのHPからWEBアップグレードします。
普通ならそれで終了だが、この富士通のノートPCはこれで起動しない。
どうやら一つ手間が必要らしい。
BIOS画面で「Windows Boot Manager」を一番上に設定しなければならないそうだ。
こうしておけば、その後は普通にWIN10が起動する。
その後は、必要なソフトを一つ一つインストールしていきます。
時間と手間は大いにかかります。。。
SSD換装後の感想
バカっ速!もうその一言に尽きます。
大抵はCrystalDiskMarkを使ってそのスピードを数値化して証明するところですが、面倒だったので怠ってしまいました。(汗)
換装前:起動後、ソフトが使えるまで6分
換装後:起動後、ソフトが使えるまで15秒
信じられないスピードです。
いや、逆に今までが異常過ぎる遅さだと思います。(汗)
8年間、あの鈍行に耐え続けてきただけにこの感動は嵐です。
もっと早くやれば良かった。
経年と共にスピードは落ちていくとは思いますが、それでもHDDよりは速いでしょう。
デスクトップPCをSSD化
さて、お次はデスクトップPCのSSD化です。
このZ220が僕のメインPCです。
こいつも本当に起動が遅い。
ノートPC同様、起動に6分かかります。
なので、PCを使う時はずいぶん前に電源オン、という習慣になってます。
そして、迂闊にシャットダウンすると再び使いたくなった時に起動待ちが億劫なので、就寝前など完全にもう使わない、という時以外は付けっぱです。(汗)
こういう習慣が余計にHDDを劣化させるんですよね~。
いろんなトラブルの要因にもなるので、非常によろしくないのは分かっています。
そんなリスクを無くすためにもこいつをSSD化します!と言いたいところだが、ちょっと事情が変わりました。
じゃじゃーん、なんとPCを新調しました!
ぱっと見、同じじゃん?と思うかもしれませんが、よーく見ると違うんだなこれが。
こいつはZ240 SFF WORKSTATION。
Z220の孫にあたる後継機です。
2017年製の中古です。
新旧のスペック比較表
旧 | 新 | |
機種 | HP Z220 SFF WORKSTATION | HP Z240 SFF WORKSTATION |
OS | Win7 64bit Pro | Win10 64bit Pro |
CPU | Zeon E3-1245v2 (3.4GHz) | Zeon E3-1245v5 (3.5GHz) |
ストレージ | 500GB HDD | 500GB HDD |
メモリ | 8GB | 16GB |
グラボ | Quadro K600 (1GB) | Quadro K420 (2GB) |
全体的に大幅にスペックアップしています。
上記以外にもマザーボードやチップセットもパワーアップしている(はず)
しかし、HDDだけ全く変わってない。
結局のところ、起動は遅いままである。(汗)
この際なので、Z240にSSD化をすることにしました。
搭載するSSDはこれ。
ノートPCはサブ用なので240Gで十分だが、こっちはメインPCとなるため500Gにしました。
このクラスの価格帯のラインナップは需要が高く、競合がひしめき合う。
その頂点に立つブランドが4つ。
僕が買ったのはCrucial(クルーシャル)というアメリカの巨大企業マイクロンテクノロジー社のブランド。こいつも4強の一角です。
残り3つのライバル達はこいつらだ。
価格も性能も似たり寄ったりなので迷うところだが、言い換えればどれを選んでも間違いはないということでしょう。
さて、能書きはこのくらいにして作業開始します。
ノートPCと同様、クリーンインストール方式です。
ていうか、Z240は新調したばかりなので、HDDにはまだOSしか入ってない状態。
なので、クローニングもくそもありません。
よって、いきなりSSDを装着するわけだが、SSDの大きさは2.5インチ。
ノートPCと違ってデスクトップのHDDは3.5インチ。
SATAケーブルと電源ケーブルはそのまま流用できるが、筐体は大きさも形も全然違うのでそのまま固定はできない。
その場合はこういうものを利用する。
このブラケットをかませることで3.5インチサイズの大きさになるので固定が可能になる。
Z220だったらそうせねばならないところだったが、Z240は比較的新しいマシンなので2.5インチサイズに対応していた。
よって、直接装着可能。
ブラケットは買う必要なし。
ここに付いていたネジを利用する。
このネジをSSDに取り付けて、スコッと装着。
あとはHDDに繋がっていたSATAケーブルと電源ケーブルをこのSSDに差し替えれば完了である。簡単~。
PCを起動後、こんな画面になる。
メモリテスト、ハードドライブチェック・・・しなくても問題ないことは分かっているが、一応しておくか。
OSをインストールするので、インストールディスクを挿入。
BIOS画面で「ブートメニュー」をSEL。
「UEFI・・・DVD・・・」をSEL。
この画面が出たらEnterキーをポチっと。
あとは画面に従って進めていく。
しばらくして、WIN10インストール完了。
あとは各種ドライバをインストールするため、ドライバディスクを入れてインストールしまくる。
WIN10のアップデートもしまくり、最新まで引き上げます。
これでようやくデフォルトの状態まで完了です。
その後は、ノートンだのオフィスだのをインストールし自分用に染めていくだけ。
簡単だけど、インストール数が多いので時間かかります。
SSD換装後の感想
言うまでもなく、バカっ速です。
ノートPCの時と同様、起動は15秒ぐらいで済みます。
ソフトの起動も何もかもが早い。
もう感無量ですわ。
まとめ
一度、SSDを起動ドライブにするともうHDDには戻れません。(笑)
完璧に思えるSSDもHDDほど耐久性は無いとの事。
その耐久性はこれから長く使ってみないと掴めませんが、そうそう壊れるもんでもないし、そんなに高額でもないから気楽です。
起動ドライブはSSD、データ保存はHDD、という役割分担が一番。
HDDも本当に安い時代で、3TB、4TBが一万円ぐらいで買えてしまう。
そのうちセカンダリにHDDを追加しようかな。
PCの起動に6分も待つことはなくなりました。
再起動後の待ち時間にイライラすることもなくなりました。
PCは使いたい時に起動して、しばらく使わないならシャットダウンする。
こんな基本的な事が当たり前にできるようになりました。
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