虫歯菌は歯の神経にまで達していたため、神経を除去する根管治療をした。
前回
根管治療は計3回の通院で完了との事。
そのうち2回は終えている。
今回の治療で終わりのはず。
治療の前に、虫歯の要因となった隣の親知らずを抜歯します。
まとめて処置するので少し大変ですが、これで全て終われるなら嬉しいと思った。
親知らず抜歯~顎関節異変、ドライソケット激痛始まり
【2019年11月26日(火)】治療(3回目)
いつも通り、会社を中抜けして歯医者に到着。
親知らずを抜く作業があるので、今日はなんだかんだで1時間ぐらいかかるだろうとの事。
明日から「いつも通りの生活」に戻れるならそれぐらい容易い。
今日も院長直々にオペしてくれる。
チェアーユニットに座って口を開けて治療開始。
麻酔をうった後、親知らずの抜歯作業にとりかかる。
院長:さて、こいつ(親知らず)がすんなり抜けるといいんだが・・・。
レントゲンを見る限りではまっすぐ生えているので、比較的抜きやすいように見える。
院長は何やら器具を使って親知らずを引っこ抜く作業をしている。
機械音は聞こえない。
僕は目を閉じているので何をしているのかは感覚でしか分からないが、釘抜きを使って釘を抜くように親知らずを抜いている感じ。
院長の作業が止まった。
院長:ほとんど抜けているが、底のほうで何か引っかかってて抜けない
・・・何でもいいから早く終わってくれ、と願う。
再び、院長の手が動き出した。
すごい力が加わっているのが分かる。
おそらく、引っかかりをどうにか避けつつ抜こうとしているのだろう。
僕は顎が痛くなってきた。(汗)
左下の親知らずを抜こうとしているので、右顎に負荷が寄っていく。
顎といっても位置的には耳の前あたり。顎関節の付け根である。
右顎があまりに痛くなってきたので、自分の右手で右顎を押さえた。
グリグリ・・・と応力がかかる。
・・・ううキツイ、早く終わってくれ!
と心の中で叫んだ。
格闘すること1~2分、院長の手が止まった。
院長:取れました。
ふい~、良かった。
しんどかったわー。
抜いた親知らずを見た。
確かに、下部形状にかえしみたいなのがあった。
これが引っかかってなかなか抜けなかったんだ。なんて迷惑な形状だ。(怒)
レントゲンをよ~く見ると、非常に分かり難いがかえしは映っていた。
うーむ
名のある大学病院なら、このリスクは事前に察知できたような気がする。(汗)
しかし、結果的には今回のこの抜き方しか方法が無いような気もする・・・どうなんだろ?
どっちにしても、もう済んだことだ。
さて、次は虫歯治療の続きと被せ物か、と思いきや、
院長:今日は顎に負担がかかってしまったので、これ以上は止めておきましょう。
この時点で顎に異常は感じられなかったので、そうか?とも思えたが、確かにあれだけ力を加えれば疲労は溜まっているような気がする。
ということで、次回に持ち越し。
通院が1回増えてしまった。
しゃあない。
ここは無難に行くか。
抜歯後は血がドバドバ出た。
歯科助手からは口をゆすぐのは軽くにして下さいとの事。
(ここの会話をこれだけで済ませてしまったため、後に大変なことになる。)
抜いた箇所にガーゼを当て噛んでおくと止血になるという。
痛み止め薬をいただく。
ロキソニン1錠とカロナール3錠はほぼ同等の効果が期待できるとの事。
どちらでも良いが、胃腸にやさしいカロナールをチョイスした。
カロナールをタンマリ頂いた。
抜歯後
会社へもどる道中、コンビニに寄る。
口の中の血が溜まるので吐き出すためだ。
トイレを借りてペッとする。赤い。
ガーゼは噛んだままである。
30分ぐらいは噛んでいないと止血にならないらしいので。
もちろん昼飯は事前に食べ終えてある。
こうなるのは分かっていたから。
ホント、口の中、気持ち悪い。
しばらく、うがいは禁物らしいのでペッと吐き出すしかできない。
会社へ戻ってきた。
早く帰りたい。(汗)
が、午後はまだ始まったばかり。
口の中、血まみれなのは僕ぐらいであろう。
ちょくちょくトイレへ行ってはペッとする。
30分経ったのでガーゼは捨てた。
麻酔が切れて痛くなってきた。
結構な痛さだ。(汗)
あまり仕事が手につかん。
口の中が気になってしゃあない。
これは休むべきだったかな、と。
ようやく家に帰ってきた。
今日は会社で過ごす時間が長く感じた。
ようやく解放された。
とはいえ、
家に帰ってきても夜飯は大したものは食べられない。
事前に、カミさんに晩飯はおじやをリクエストしておいた。
食べるというか、すするぐらいしかできないだろうと予想していたので。
しかし、なまじ胃は元気なだけに食欲がある分、タチが悪い。(汗)
ああ、ハンバーグとか食いたいなー。
抜歯から9時間近く経っているので血はだいぶ止まっていた。
そろーりと歯を磨いて、軽く口をゆすいでさっさと寝ることにした。
痛みも出ているので、就寝前にカロナール3錠飲んだ。
痛みのレベル
さて、ここからは痛みとの闘いです。
ここからは痛みの強さを5段階で表したいと思います。
そのほうが痛みの度合いが伝わりやすいかなと。
痛みレベル1:ちょびっと痛い。1秒後には痛みは消えている。
痛みレベル2:やや痛たい。3秒ぐらい痛みを引きずるぐらい。
痛みレベル3:けっこう痛い。5秒ぐらいは痛みを引きずる。それでもなんとか人前でポーカーフェイスを維持できる。
痛みレベル4:かなり痛い。8秒ぐらいは痛みを引きずる。人前でも思わず歯を食いしばってしまう。
痛みレベル5:滅茶苦茶痛い。10秒以上は痛みを引きずる。人目をはばからず思わず目を閉じて顔を歪めてしまうぐらい。
ま、これでも伝わりにくいと思いますが。(苦笑)
ちなみに、抜歯当日は痛みレベル3でした。
【2019年11月27日(水)】抜歯翌日・ドライソケットのきっかけ
昼飯はいつも通り、おにぎり2個と適当なおかずが入った弁当にしてもらっているが、右側の歯でしか噛めないのが不便この上ない。
我慢は数日間のはず。
昼過ぎには出血はだいぶおさまっていた。
痛みは、痛み止め(カロナール3錠)が効いている間は痛くないが、もって3~4時間というところか。
痛み止め無しだと、痛みレベル3ぐらいか。
本当なら、痛み止め薬の使用は6時間空けねばならないが、5時間おきぐらいに服用。
だって、痛いもん。
夜飯はまたもおじや。
全然、満足感なし。(汗)
欲望に負けて、食後にポテチを食べた。
左側にポテチがいかないように、右側だけで噛んで食べる。
気を付けていても若干、左側に食べかすが流れてしまう。
なるべく小分けに食べて、流入する破片を最小限にする。
この愚かな行動が、後にドライソケットと呼ばれる地獄絵図を引き起こす要因となった。(汗)
ポテチの破片が抜歯窩(ばっしか・歯を抜いたあとの穴)に入ってしまったようなので舌で戻す。
今思えば、これはポテチの破片ではなく血餅(けっぺい)だったのでは?と。(汗)
血餅(けっぺい)とは?ドライソケットとは?
血餅:抜歯窩(ばっしか・歯を抜いたあとの穴)に血が溜まり、それが固まったもの。
ドライソケット:ドライ(乾いた)、ソケット(窩=穴)。
つまり、血餅が何らかの要因で取れてしまい、穴が塞がらず、骨(歯槽骨)がむき出しの状態になったこと。
通常、血餅が固まるとその上を皮膚が覆い、中は時間の経過と共に歯肉に変わる。
骨も形成する。
上手くいけば1ヵ月ほどで抜歯窩は埋まる。
抜歯した後の出血はちょっと気持ち悪いが、血餅を作るためには無くてはならない症状である。
しかし、血餅は非常に脆(もろ)く崩れやすい。
うがいで流れてしまうので細心の注意を払わねばならない。
そして、血餅は一回こっきりである。
一度流れてしまった血餅は永遠にサヨナラである。
なぜなら、その時は既に出血は止まっているからだ。
そんな血餅の無い抜歯窩は完全に無防備の状態。
骨が露出しているので、水や食べカスなどが接触しただけで激痛と炎症を起こす。
口の中は細菌だらけなので感染症のリスクも生じる。
抜歯後、2~4%の割合で起こる。
特に、下の親知らずを抜いたあと2~3日後に起こる事が多い。
激痛が10日前後、酷い場合は1ヵ月続くと言われている。
これがドライソケットと呼ばれる症状である。
ドライソケットの治療法は二通り。
- 再掻爬(さいそうは):乾いてしまった抜歯窩にあえてメスを入れて出血させ、再び血餅を作らせる。
- 自然治癒により歯肉が骨を覆うのを待つ
自然治癒で抜歯窩が埋まるには6ヵ月ほど必要になる。
再掻爬なら1ヵ月ほどで済むが、術後は幾日か更なる激痛と戦わねばならないという。
【2019年11月28日(木)】抜歯2日目・ドライソケット発動
相変わらず痛みレベル3。
カロナール3錠を飲んで痛みレベル0にする。
ホント、痛み止め薬がある世の中で良かった。
軽い顎関節症・カクカク音
ふとした時に、顎の異変に気がついた。
下顎を左右に動かすと、右耳の前あたり、要するに、顎の付け根からカクカク音が鳴る。
食べ物を噛む時のように、上下に動かす分には鳴らないので今まで気付かなかった。
軽い額関節症のようだ。
痛みは無いからまあいいけど、ふとした時に鳴るのでちょっと気になる。
親知らずを抜歯した際の、あの負荷が原因なのは確実だろう。
実はこのカクカク音、過去に何度か経験があるので特に不安は無い。
何もしなくてもいつの間にか治っていたパターンなので、今回もそのうち治るだろう。
右の顎は音はしないが、笑ったり、口角をあげる動作をするとちょっと痛い。
抜歯の負荷による筋肉疲労かもしれない。
なるべく笑わないようにしよう。(汗)
ほっぺの内側の肉の腫れ
気になるのは、ほっぺの内側の肉。
親知らずを抜いた後、隙間ができたせいなのか、口を閉じるとその隙間にほっぺの内側の肉が挟まって、上下の歯でやや噛んでしまっているので地味に痛い。(汗)→痛みレベル3
ここはカロナールを飲んでもやや痛みが残っている感じ。→痛みレベル1
他に回避策も無いので放っておくしかない。
ここの痛みはしばらく続くことになる。
ドライソケット発動
抜歯窩の出血は完全に止まっていた。
もう口の中の血の香りは微塵もない。
・・・地獄の皇太子ドライソケットが目を覚ます。
昼過ぎ、カロナールの効力がきれて抜歯窩の痛みがぶり返す。
・・・気のせいか、痛みが増している気がする?
痛みって時間と共に減っていくもんじゃないのか?
はっきりさせるために、しばらくカロナールを我慢してみる。
痛みが少しずつ顕著に現れる。
強烈に痛い!
気のせいじゃない。
前回より明らかに激しい痛みだ。
しかしながら、痛いのは抜歯窩の部分だけではない。
その周辺の歯、唇の左下にビリビリ感、左顎関節付近、上の歯の奥歯、左側の額。
痛みがまんべんなく襲ってくる。→痛みレベル4
たまらずカロナールを口に放り込む。
飲んでから効果を発揮するのに約20分はかかる。
薬が効けば痛みはゼロになる。
なんだったんだ。。。
不安になり、ネットで情報を収集。
このとき、初めてドライソケットというものを知った。
開業したての歯医者のデメリットを知った
そう
今の今まで、僕は血餅やドライソケットに関してその単語すら無知だった。(汗)
歯医者からは単純に、血の塊が流れないようにうがいは軽く、という言葉だけしかもらっていない。
それが流れたらどうなって、どういう症状、どれぐらいの期間を要するとか、リスクの説明が全く無かった。
なので、結構軽く考えてしまっていた。(汗)
まあ
その時、深堀りして考えなかった僕も悪いが、向こうは歯のプロなんだから素人相手にはちゃんと教えるべきだろう、と正直、腹立たしい気持ちになる。
開業したての歯医者ゆえの経験と配慮の足りなさか。
閉院時間以外は完璧かと思っていただけに、これは致命的な✖だ。
ホント残念。
んが、この不満はとりあえず心にしまっておく事にした。
それを歯医者にぶつけても僕に何のメリットも無いからである。
言うのは簡単。
だが、院側に非があっても、クレームを言われれば言い返してくるのが医療機関というものだ。
個人客なら尚の事。
もしかしたら、言い返さず謝罪してくるかもしれないが、向こうも医者だけに、プライドから不快感は残るだろう。
どっちみち吉とはならない気がした。
今更、転院なんて面倒だし非現実的だ。
何をしても今すぐドライソケットが治るわけでもない。
こうなると先はまだ長そうだし、いろいろと融通を利かせてもらいたい事も多々出るかもしれない。
卒業するまでは穏便にしたほうが賢明と判断した。
【2019年11月29日(金)】抜歯3日目・さらに増す痛み
本日、急遽、歯医者にきた。
昨日、あまりにも痛いので、本当にドライソケットかどうかを診断してもらいたく予約を取り付けたのだ。
ドライソケット・・・抜歯窩の中に骨がむき出しになった状態。
といっても、一番奥の小さな穴の中なんて、特別な機器がない限り自分だけでは確認できない。
面倒だが、歯医者に行って診てもらったほうが一番はっきりする。
急な予約取り付けだったせいか院長は不在だった。
別の歯科医師が担当してくれたが、年季の入った女性医師だ。
医師:たぶんドライソケット・・・かもね。。。
どうもはっきりしない。(汗)
この医師、年季が入ったように見えて実は浅いのか?
・・・たぶん?かも?
医者とは思えない曖昧な発言だ。
僕は突っ込んであれこれ聞くが、のらりくらりとはぐらかすような発言しかしない。
・・・アカン、時間のムダだ。(汗)
自分の眼で確認したいので、抜歯窩を小型カメラで撮ってくれと頼んだ。
それがこれ。
医師:この白いのが骨かな~と。
僕:黒いのは?
医師:これは穴です。
僕:なぜ黒いのか?
医師:・・・・影です。
この医師、かなり胡散臭い。(汗)
白いのは骨かもしれんが、黒いのは血痕か内出血かじゃないのか?
影も少しはあるだろうが、その一言で片づけるには強引すぎるぞ。(笑)
・・・もういい。
どのみち、今度の火曜日に来る予定なので、その時に院長から聞く。
痛み止め薬(ロキソニン)だけもらって歯医者を後にした。
カロナールでも痛みは十分抑えられているが、万が一、さらに痛みが増した場合、カロナールでは不安だったので今回はロキソニンにした。
くっそー、会社を中抜けした甲斐がないがや。(怒)
勤務中の中抜けはバツが悪いので、一回一回に相応の価値がないと困るのだ。
ドライソケットかどうか分からなかったが、自分なりに調べてみると、抜歯後2~3日後からの激痛、下唇のビリビリ感という症状は合致している。
顎関節付近の痛みと、額への頭痛は不明。
なんにせよ、この痛さはちょっとキツイ。→痛みレベル4
しばらくロキソニンで凌ぐしかなさそうだ。
ロキソニンもカロナール同様、効力は4時間程度だった。
ロキソニン1錠=カロナール3錠は同等だと感じた。
この日は終日、4時間おきにロキソニンを飲む生活となった。
今日はせっかくの週末、2週間ぶりに晩酌できると楽しみにしていたが、この状況で酒はやめておいたほうが良いと判断した。
残念すぎる。
代わりに、スピンバイクで軽く汗を流すことにした。
夜中
激痛により目が覚めた。→ 痛みレベル5
かつてない痛み。
夜中に痛みで目が覚めるのは初めてだ。
時計を見るとAM3:00
ロキソニンを飲んで4時間経過している。
いつも痛み止め薬を飲んでから寝ているが、就寝時は起きている時と違って痛み止め4時間効果の制約は無く、朝まで寝れていたのだ。
それがまさか、就寝中に痛みで叩き起こされるとは。(汗)
ロキソニンを飲んで痛みに耐えること20分後、効果が出たので再び寝る。
実は、これはまだ序の口。
もっとエスカレートすることになる。
次回
→ 親知らず抜歯戦記② ドライソケット激痛地獄5日間 サプリとシリンジ
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