前回からのつづき~

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痔戦記⑤ 日帰り手術 ~激痛のジオン注射

 

無事に痔の手術を終えたはいいが、手術した傷口が傷む日々。

局部はまだ出血しているためガーゼを尻に挟んでいる。

術後の2日間はロキソニンを飲んでも痛みは変わらなかった。

 

肛門が痒い時期もあったが、今は完全に痛いだけの状況です。

術後の経過

排便時が一番面倒

排便の都度、ガーゼを外して、終えたら新しいのと交換。

 

排便後の尻拭きも血が付いたりするので、便が傷口に付かないようになんとなくの手探り感覚で避けねばならない。

ゴシゴシとは拭けないので、ちょんちょんとトイレットペーパーをあてる様に拭く。

 

座る姿勢は尻に血が集中するので出血が盛んになる。

よって、余計にトイレットペーパーに血は付く。

 

いろいろと気を使うし、時間もかかるので面倒です。

 

さらに、手術した傷口は止血のため局部をバインドしてあるとの事。

そのバインドは自然に取れるまで放置しておくらしい。

自分で取ってはいけないとの事。

よって、バインドを刺激しないように排便後の尻拭きはちょっと気を使う。

 

非常にデリケートな時期の肛門。

乾いたトイレットペーパーではなく、もっと湿ったものでやさしく拭きたい。

 

そこで良いものを見つけた。

ボウズらの尻を拭くときに使ってたもの。

これは今の自分にピッタリのものです。

 

おしりふきはいろんな銘柄があるが、このメリーズのおしりふきが一番使いやすかった。

程よい強度、程よい湿り気なんです。

 

携帯用も売っているので、仕事の時も含めて外出時は肌身離さず持ち歩きます。

特に公園などウォッシュレットの無いトイレでも困りません。

 

一番重要なのは硬い便を出さないこと。

硬い便は傷口に障ります。

便を柔らかくするセチロという錠剤を普段から飲んでいるおかげで、踏ん張らなくてもスムーズ排便できるので助かります。

 

手術から土日を挟んで4日後から通勤しているが、痛みのピークは過ぎたのでなんとか働ける。

とはいえ、ゆっくりしか歩けないし、座った姿勢も長続きできない。

 

風呂は手術当日以外は入っているが湯船には入れない。

シャワーだけである。

尻だけはタオルを使わず手でそ~っと洗う。

傷口が塞がるまで面倒な日々

術後5日目、この日は仕事を早抜けして夕方の診察です。

今日の診察の先生はいつもの先生と違った。

手術の時の医師だった。

僕と同世代のこの医師は若でした。

 

いつもの先生はこのクリニックの院長で、この医師はその息子さん。

次期院長というわけですね。

明るい気さくな感じの医師です。(親子で性格が全然違う)

 

今日は診察とは別に、個人的に買いにきたものがあった。

それはパンツです。

 

尻にガーゼを挟んでおくだけではどうしてもズレる。

そこで、このクリニックで売っていたのが専用のメッシュパンツ。

 

普通の下着としての機能は無いが、ガーゼを固定するためのインナーパンツとして履く。

すると、ガーゼがズレ難く安定する。

しばらくこれは四六時中履くことになります。

 

ガーゼの交換は1日数回。

朝、昼、晩に加えて、排便後、入浴後は必ず交換する。

会社の時はトイレの中で交換します。

さすがに交換したガーゼを会社のゴミ箱に捨てるのは嫌なので家に持ち帰ります。(笑)

ガーゼ交換は出血の落ち着きに伴って交換回数も減っていくでしょう。

 

そうそう、ガーゼの前に薬を挿入します。

ネリプロテクト軟膏という薬。

 

このチューブ形状の容器の中に白い軟膏が入っており、肛門に挿してチューブを圧迫すると中身の軟膏が噴出します。

痔の出血、痛み、腫れを和らげる薬で、手術前から使っていたものです。

ステロイドと局所麻酔薬が配合されているので、今は傷口をなだめるために使っている感じ。

 

飲み薬は化膿止めやロキソニン、セチロ(下剤)を服用します。

 

その1週間後に診察。

順調との事だったので、ガーゼや薬をもらって帰ります。

意外と早い回復

前回から2週間後に診察を受けた。

この頃になると出血はゼロ。

それでもガーゼをしているのは、一応まだネリプロテクト軟膏はしているため、それがトランクスに付着しないガード用として使います。

 

痛みもほとんど無く、普段の私生活への影響はあまりない。

まだ走ることはできないが。

 

ある時、バインドが排便後の尻拭きの際、接触してポロり取れてしまった。

あ、と思ったが大丈夫との事。頃合だったのでしょう。

 

次の診察はさらに3週間後。

既に術後から2ヶ月以上経過したことになります。

 

ガーゼとネリプロテクト軟膏、メッシュパンツは卒業。

ケツに何もしなくて良い!なんて軽やかな生活か。

 

もう走れるし、湯船にもつかれます。

普段となんら変わらない生活をおくれています。

 

なんと自転車(ロードバイク)にも何の違和感もなく長時間、普通に乗れるようになってしまった。

術後は全快の見当は全くつかなかったが、2ヶ月ちょいでここまで回復するとは予想以上に早かった。

術後3ヶ月以降

この頃は尻の事など何も気にしない生活を送れています。

いや、ゼロではありません。

・排便時、なるべく踏ん張らない

・尻を拭くときは未だにメリーズのおしりふき(術後6ヶ月ぐらいまで使ってたかな)

 

術後6ヶ月以上経った今でもセチロだけは飲み続けています。

基本、便秘と下痢を繰り返す体質なので、セチロをやめると硬い便が出て痔の再発に繋がりそうで怖い。

飲みすぎると便通が良すぎて、1日に3回も4回も排便するので調整して飲む必要があります。

 

クリニックは半年に一度のペースで通院。

その都度、セチロを半年分まとめていただきます。(すごい量になります)

セチロ目当てで行ってるようなものです。

 

普通にランニングもできます。(ヘルニアなんであまり走れませんが)

自転車も問題なし。

トイレに行くのも億劫ではありません。

 

普通がこんなに快適なんて知りませんでした。

まとめ

術後4年経った今でも何の問題も無く過ごせています。

今では痔だったことすら忘れてしまうほど普通に快便です。

 

セチロも飲み続けています。

クリニックも半年に一度のペースで診察に通っていますが、尻を出しての診察は基本、スルーしてくれます。

すっかり常連さんになってしまったので。(笑)

 

特に気になった事がなければ、その旨を伝えてセチロだけ受け取って帰ります。

こういうアドリブが効くのもこのクリニックの魅力の一つです。

 

セチロは朝、昼、晩の食前に2錠を飲む習慣で、便通が行き過ぎると減らしたり飲むのをやめたりしています。

飲み続けるのもどうか?という気持ちもありますが、特に問題や支障をきたしていないので継続しています。

しかし、いつかはセチロも卒業できれば幸いかな。

 

人は何か病気や不都合を生じて初めて健康の有難さを知る。

普段の当たり前が当たり前じゃなくなった時、当たり前の尊さを知る。

 

人の幸せとは何ぞや?と問われれば、まっさきに健康と答えるでしょう。

人は様々な衝突があり、対人関係や学業、仕事、無数の悩みがあるだろうけど、それらは全て健康あっての物種。

 

痔の経験はいろんな事を教えてくれました。

もちろん、ならないのが最良だとは思いますが、体が弱った老人になってからなるよりは良かったかなと思ってます。

この経験は痔にならない回避策を得ることができたので、もう一生、痔になる気がしません。(今のところセチロ頼みだが)

 

この長い戦いに終止符をうてたことに感無量です。

さっ、トイレ行くか。(笑)

 

ご愛読、有難うございました。

完。

 

全シリーズ

痔戦記① 兆候 ~肛門が痒すぎる!病院の座薬と薬の効果

痔戦記②~痒み再び!尻から大量出血、痛み無し

痔戦記③ 治療 ~座薬と漢方の効果は?

痔戦記④ 手術前検査 ~大腸内視鏡検査

痔戦記⑤ 日帰り手術 ~激痛のジオン注射

痔戦記⑥(最終回)術後の面倒くささの果てに